「ふくナビ」のトリビア第72回

ファッション大辞典。「ふくナビ」のトリビアです。


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日本で最古の帽子ブランド、『トーキョーハット』を持つオーベクスが、

帽子事業をアパレル会社のオーロラ(東京)に売却すると発表しました。


一度は帽子事業の完全撤退を表明したのですが、

引受先が現れたことで昭和天皇や政財界の重鎮に広く愛用されてきた

「トーキョーハット」のブランド名は存続することになったようです。

一安心といったところでしょうか。



オーベクスは1892年に東京帽子として設立され、

東京オリンピック日本選手団の帽子も製作したことで有名です。

しかし、フォーマルな場での帽子の需要が減少し、今回の事業売却へとつながったようです。

カジュアルな場での帽子の需要は依然、多いのでしょうが、スーツに帽子といったスタイルは、

本当に見かけなくなりました。



大正、昭和初期のイメージを思い浮かべると分かるかもしれませんが、

昔は、スーツと帽子は一つの組み合わせとして成り立っていたようです。

現代ではスーツがビジネス中心で着られているのが、フォーマルな帽子需要減退の一番の理由に見えます。



ところで、帽子のサイズ表記なのですが、日本と英米とでは、少々異なります。

靴などと一緒ですが、日本では「センチ」、英米では「インチ」が用いられます。



ところがですね、よくある問題なのですが日本人が英米の帽子をかぶると、

サイズが合っていても合わないという、奇妙な現象が起こります。



今回は、この現象についてトリビア!どうぞ!!






















日本人の頭に、英米の帽子が合わないのは、























サイズの違いや表記ミスが原因ではありません。























日本人の頭は真ん丸く、英米人の頭は楕円だからなのです。














あまり大きなトリビアではございませんが、その通りなのです。

頭にフィットさせてナンボな帽子は、作る時に頭の形が重要視されます。

つまり、作られた国の人の頭の形になってしまいます。

特に、シルクハット・ボーラなどのハードフエルト製品や

キャノチェ(かんかん帽)などの素材の硬い帽子の場合には、顕著にこの問題が現れます。



輸入帽子を選ぶときには、注意が必要ですよ!

少々横がきつめでも、痛くなければOK!これが輸入帽子の基準です。



「ビジネスのためのスーツ」な現代ですが、そもそもの起源に習えば「フォーマルのためのスーツ」。


「スーツに帽子」がビジネスの場でも大いに許される風潮があってもいいものだとは思うのですが、

いかがでしょう?






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